病院からの電話。夫の会社に先日の診察の結果が出たので家族と一緒に来て欲しいと病院から電話が来た。金曜日のことだった。病院とは残酷だ。電話では一切詳しい事は話せないというし、土日どんな気分で私達が過ごすのかは考えもしなかったのだろう。 土日をはさんでしまい、電話でいえないのなら連絡は月曜でも良かっただろう。その辺の思いやりは欲しかった。 当然、私達は家族が呼ばれるのならおそらく悪いんだろう、…癌かな?なんて悪い方悪い方に考えは行き、当時は癌の知識などなく癌=死だったから2人で泣いた。子供が寝た後、ベッドで抱き合って泣いた。 そして、先日のケンカで言い合った内容を持ち出し、お互い謝った。 泣きながら二人で謝った。あんな事言ってごめんな、ごめんね、謝って、思い出話して、さんざん泣いて朝方少しだけ眠って、そして少し立ち直った。 「今すぐ死ぬわけじゃない。治療すれば治るんだよ、きっと。もしかして癌じゃないかもしれないし。ちょっと難しい病気で家族が呼ばれた、それだけかもしれないしね。」 そうだよね、と思いながらも心は沈んだままだった。 |